地藏盆 ―子どもに授けるこころのお守り―

吉水 秀樹 安養寺住職 のfbより紹介です。

   地藏盆 ―子どもに授けるこころのお守り―

 関西では、お盆のあと8月23日のお地蔵さん縁日前後に「地蔵盆」が行われます。これは子ども向けの地蔵菩薩祭で、現在では町内会の夏行事になっています。各町内で路地にテントを張り、また集会場や寺を使って行われています。子どもたちは、おやつを貰ったり、ゲームをしたりのお楽しみイベントがあります。そのなかに僧侶の読経と法話があります。  私の持ち時間は移動を含めて30分間です。5分ほどの読経廻向をして、紙芝居をして法話をします。お話と紙芝居の中心は、お釈迦さまからの贈り物として、三つの「こころのお守り」を授けます。

一、生きものを殺さないこと(不殺生) 二、人の物を盗まないこと (不偸盗) 三、嘘をつかないこと   (不妄語)

 在家仏教徒の五戒から、不邪淫と不飲酒を除いた三戒です。これこそは道徳の基本です。幼少期のうちにこの道徳をしっかり持つことで、萬の不幸災難から免れることはお釈迦さまの説かれた真理です。  集まった子どもたちと大人に、お釈迦さまから授かるこころのお守り(道徳)の内容は、とても簡単で誰でも実践できることですと前置きします。次にすべて「~しなさい」という内容ではなくて、「~しない」だけですと説きます。「~しない」だけだから難しいはずがありません。要は「悪いことをしない」のがお釈迦さまの説かれた道徳なのです。

一、 生きものを殺さないこと 大人はそれは無理だとか、難しと言い訳をしますが、これは簡単です。自分で小さな虫をひねり潰さない、叩かない。殺虫剤をかけたりしない。血を吸っている蚊を逃がしてやるのは少し勇気のいる行為ですが、けっして難しいことではありません。このような行為を「慈しみ」と言います。優しさや他の生命への思いやりです。

二、 人の物を盗まないこと 大人には「与えられていないものは盗らない」と説きます。これも難しいことではありません。学校などで友だちの持っているものを欲しいと思うことがあります。欲しいと思うこと自体は悪いことではありません。それを盗むことは悪いことです。悪いことはしてはいけませんと教えます。

三、 嘘をつかないこと  お経には「埃の重さほどの嘘もつかない」とあります。その意味を教えます。「嘘をつかない」ことがすべての道徳のカギになっています。その真理、お釈迦さまの智慧をわかりやすく説きます。 私自身が嘘をつかないことで、どれだけ安らかに、楽にこの世で生きられているかを正面から話します。 嘘をつかないことで、すべての道徳が成就します。反対に嘘をつくことで、萬の不幸を招き入れることを説きます。現実の不幸な大人を見れば火を見るり明らかです。  大人には、嘘をつく子とつかない子の違いを話します。私の小学校の教員時代の経験ですが、学校ではけっして話せない内容です。その違いは、「親の違い」です。嘘をつく子どもは、周囲の大人から嘘を学びます。たとえ、人の為に良かれと思ってつく嘘でも、その場をつくろう為の嘘も、嘘は嘘。みんな自我を守る為の嘘で、人を欺くことに違いありません。子どもはそうして、親のこころの微細な波動から生き方として嘘を学びます。嘘をつかない親に育てられた子どもは、放っておいても嘘はつきません。これが萬の不幸から自身を守るこころのお守りです。

 約30分のパホーマンスですが真剣勝負です。使う集中力は半端ではありません。子どもも大人も神妙に聴いてくれるのは、私の随喜廻向の賜物だと思っています。昨日は6か所の町内会で、100人以上の子どもに、お釈迦さまの戒を授けまわりました。  すべての子どもたちが幸せに育ちますように。                    南無帰依三宝


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